二戸時計工業株式会社電機・電子・精密 岩手県

■手組みと自動組み立てのどちらの技術もあり、世界に通用する腕時計を二戸から送り出している。
■難度の高いライセンスである「いわて機械時計士技能評価」への挑戦を通じ、技能・技術の高度化を促進。
■ISO14001認証取得、地域清掃活動への積極的参加など環境への意識を高め、品質向上につなげている。

1974年に盛岡セイコー工業株式会社の専属部品工場として誕生した二戸時計工業株式会社。親会社のセイコーインスツル株式会社と同じく、「誠実・信頼・感謝」を経営理念に掲げています。現在は、ケーシング(完成品組み立て)事業とムーブメント事業の両輪で経営を推進。二戸発のJAPAN MADEに自負とこだわりを持ち、全従業員で信頼と安心を提供するという思いは40年変わることなく、さらにその先へとつながります。

当社ではSEIKOの機械式腕時計の普及〜中級価格帯商品の最終組み立てを担当。自動組み立てラインでつくられる3万円台までの普及モデルは、主に中近東や中国に輸出されています。熟練の技術者が手作業で組み立てる10〜30万円の中級モデルも、国内外で高いニーズがあります。自動化と手組みの両方に対応したケーシングに加え、ムーブメントの組み立て・部品加工も行い、セイコーグループの国内中核工場を目指します。

SEIKOの腕時計の中で、中級・普及のJAPAN MADEは二戸時計工業製であると広く認知され、世界中のお客様に愛用されるようになることが、企業として目指す将来像です。それが社員をはじめ二戸地域の人たちの誇りとなり、業績向上と地域振興をもたらします。県が認定する技能評価制度「いわて機械時計士技能評価」を通じ、日本における機械式腕時計の技能の高度化と継承を図り、目標の実現に向かって進みます。

仕事に自分なりの価値を見出し、モチベーションを高めることのできる人材が、社会では求められます。当社でも、自ら会社や地域を支える力になることや、業界をけん引する存在となることに喜びを感じられるような、気概あふれる人材を必要としています。学生時代に専攻分野や研究テーマに情熱を持って取り組み、習得したことを自分の言葉で語れる人や、覇気があり、的確な受け答えができる人。こうした人材に大いに期待しています。
(代表取締役　高橋良治)

地元就職が希望で、ものづくりや細かい作業が得意だったことから入社を決意。入社後1年間は完成品組み立ての部署に所属し、現在は時計の心臓部といわれるムーブメントの組み立てに携わっています。細かい部品を扱う作業は肉体的負担が大きいですが、自分に合っている仕事なので、興味を持って取り組んでいます。社会人になると周囲とのコミュニケーションは必要不可欠なので、日頃から友達の輪を広げるよう努めることも大切です。
(ムーブ製造課　矢野宏奈)