忠孝酒造株式会社化学・食品・化粧品・医薬品 沖縄県

我々は、甕(かめ)をつくっています。それも、他に絶対に勝る上質な甕をつくっています。泡盛は甕によって育てられて古酒となり、古酒の質は甕の質によって変わります。つまり、泡盛業界随一の甕によって育てられた泡盛は、泡盛業界随一の泡盛となるのです。その甕をつくっているのが、我々忠孝酒造です。そうして今では「甕といえば忠孝」といわれるまでになりました。甕は、我々にとっての最大の強みです。

『泡盛の文化の継承と創造の具現』

あなたは泡盛について語れますか?どんな歴史があってどんな料理にあってどんな飲み方をするのか。おそらく語れないはずです。だから我々は、泡盛について知っていただける場を増やすために、社員による忠孝蔵の案内、泡盛の醸造体験、試飲の提供などを行っています。泡盛は沖縄だけの酒じゃないということを知ってください。

我々のこれからの課題は、”泡盛の語り部”を増やすことです。泡盛には甕の文化があり、世界で唯一、つくった酒をさらに熟成させて作る古酒(くぅーす)があり、世界的にも類を見ない、黒麹があります。これだけあって日本や世界で飲まれる酒にならないのは、泡盛の文化を知り、語れる人たちがほとんどいないからなのです。そうした泡盛の語り部が増えれば、泡盛は世界で愛されるものになる。確信を持ってそう言えます。

世界のいろんな文化を見て、世界のいろんな文化に触れてください。そうして初めて違いを知り、その違いが自分のアイデンティティ、つまり個性なのだと理解できるのです。そしてその個性は恥じるものではなく、誇るべきものなのです。他人と同じじゃなきゃいけない?なぜ?どれも同じように見える、そんなものの一つに魅力が感じられますか?ぜひ世界に出て、あなたのアイデンティティに気付き、それを誇ってください。

私が大切にしていることを学生のみなさんへの一言にかえさせていただきます。私は新しい製品を開発したり商品の新しい販売方法を考えたりする、企画開発部という部署で働いています。新しいことにどんどん挑戦していきたい、それと同時に私は、家族や友人のように自分が今まですでに持っているものを大切にしていきたいとも考えています。新しいことに挑戦し続けたいですが、今自分にあるものも大切にしていただきたいです。